KuriKumaChan’s diary

Kuri ちゃんと Kuma ちゃんの飼い主の独り言

UPS を交換のため注文した! - APC ES550 (RS550からディグレードだけれど)

以前の記事で写真に姿だけ登場している APC の UPS (RS550) ですが、一度バッテリー交換も行っているのですが、本体も6,7年 (?)経過しているので本体ごと交換をしようと新しい UPS を注文しました。

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使用中の UPS にはこんなシールも

きっかけは、QNAP の NAS TS-453Be のコントロールパネルにある USB 関連情報を確認した際、通常では表示されていないページ下部に気づいたことでした。NAS は UPS と USB 接続されていて停電などの発生を知らされて UPS 側の挙動を設定できるのですが、スクロールダウンしてみるとバッテリーの充電状況とともに推定保護時間が表示されており、それが 20秒となっているではないですか!
実は今の NAS の前の機種の時からこのページはチェックしているのですが、推定保護時間の表示があることは初めて知りました。この時間表示が直接 UPS から伝わってきているのか?もしくは何かしらのデータを元に NAS 側で計算しているのかわかりませんが、さすがに 20秒と言うのは心許ない時間です。UPS のバッテリーは一度交換してはいるのですが、2年前に現在の設置場所に移設する前は 2F にある作業部屋に置いていて夏になると日中部屋が高温になるためよくピーピー鳴っていましたので、劣化が進んでいるのかもしれません。バッテリーだけ交換しても良いのですが、上の写真のように「装置寿命も 6年」と言うシールが本体に貼ってあるのも目に入ったので、本体ごと交換しよう!と言う結論になりました。

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なんと推定保護時間は 20秒!!

UPS の使用目的

以下のもの以外にも不安定な商用電源の安定化というのもあるでしょうけれどもあまり実感てきていないので気にしていません。

突然の停電への対応

これは結構ある話ですよね。さすがに NAS の電源ケーブルに足を引っ掛けるような設置はしていませんが、近所への落雷の際に瞬断って何回か経験してことがあります。 この一瞬で物によっては保存中のデータがちゃんと保存されなかった(デスクトップ PC, NAS)、インターネットが切れた (ルーター、ハブ)など影響を受ける可能性があります。

落雷サージからの電子機器の保護

私自身は経験したことがありませんが、落雷に伴い家庭の電源にも巨大な電流や電圧がかかることがあるそうです。以前栃木県のプロジェクトを担当している時、お客様が「この辺は落雷が多くて家庭の電気機器がやられることは結構ありますよ。私もパソコン壊れたことあります。」とお話ししていました。
雷サージ対応(これらの過電流、過電圧から接続機器を守る)電源コンセントなどもありますが、UPS にもその機能があり、それ用の(停電対応ではない)コンセントが装備されています。

現在使用している UPS

もともとは Windows PC (Endeavor Pro5300) の内臓 RAID HDD をメインの保存用ストレージとして利用している時に導入しました。タワー型 PC ではありますが常時稼働しているわけではないので、稼働中の停電用ということで最小容量のものを選びました。最近はバッテリーメーカーもたくさん出てきましたが、私は APC社の RS550 という小型の UPS を使っています。特にこれが他の製品より優れものだったかどうか分かりませんが、仕事でサーバーの導入をするときは APC社の UPS がデファクトだったので、その信頼感で一番コンパクトなものを選びました(希薄な根拠だ)。

Windows PC に接続すると専用の管理ソフト (PowerChute; 多分パラシュートのもじりだと思いますが )があるのですが、メインのパソコンを Mac にして NAS を導入してからは NAS の電源を UPS から取るとともに管理用の USB インターフェースも NAS に接続していました。これで停電発生時には UPS から NAS に電源を共有するとともに停電を NAS に伝えて NAS の設定で「自動的にプロテクトモードに移行する」設定にしています。

機種選定

機種選定にあたっては、監視用インターフェースがあることを前提に小型の物を中心に比較サイトなどを参照しました。個人的には今回は国産のもの考えようとオムロン製品と今までと同じ APC のものを調べてみました。モバイルバッテリーでお気に入りの Anker も UPS を出していても良さそうだと思ったのですが製品は見当たりませんでした。しかし、UPS の実際に使用した上での評価ってなかなか見当たりませんね。どの記事もキャパシティと仕様の比較だけしか説明していませんでした。ですので本当の UPS の評価ってちゃんとわからないですね。 仕様ではないところではどうもオムロンの管理ソフトの評判が芳しくないところが気になりました。実際に使うかどうかは分かりませんが(UPS から NAS につないでしまえば PC/Mac で管理ソフトを直接使う必要は無いので)、評判のあまり良く無いソフトウェアをそのままにしていると言うのは個人的に嫌な感じがして、残念ながらやはり APC から選ぶことにしました。(オムロンさんゴメンなさい)

APC は ES か RS か

APC のローエンドのラインアップでは、以前からある RS と言うシリーズ以外に ES と言うラインアップもあります。私が現在の RS500 を購入したときに ES 製品があったのかどうかはあまり記憶に残っていません。仕様を眺めていると、どうやら ES は RS の下位の位置付けのようですね。ES はホームユースより、RS は SOHO より、と言う感じでしょうか。こういった機能的にはオーバーラップした製品ラインアップは NAS などでも同じですね。ただ NAS の場合は実際に日常使いますので「次はもっと CPU は早い物にしよう!」とか感じうるのですが、UPS の場合は「次はより上位機種にしよう!」と思わせる差異を体感できるチャンスはあまり無いのでは無いかと思います。

仕様

"ES 550 vs RS 550" で比べてみました。

  • アウトプット電力容量:330 W / 550VA v.s. 330 W / 550VA

  • アウトプット接続:9 (3 NEMA 5-15R (サージ), 6 NEMA 5-15R (電源バックアップ)) v.s. 6 (3 NEMA 5-15R (Battery Backup), 3 NEMA 5-15R (Surge Protection))

  • 運転方式:常時商用 v.s. ラインインタラクティブ

  • 波形タイプ:矩形波 vs 正弦波

世の中の比較記事を読むと、下線の二つの点がよく比較対象として取り上げられています。現在利用中の RS シリーズの方が高性能ということですね。
他に特に気になったのが Amazon の評価コメントでも取り上げられていた

※1 PFC(力率改善回路)電源を使用した機器と本製品を接続すると、本製品または接続機器が故障することがあります。

と言う一文。これは APC の製品ページには記載されておらず、shop APC と言うオンランショップのページに記載されている一文です。 ただし、APC 以外の記事でも矩形波の注意事項として書かれているものはいくつもあるようですので事実なのかもしれません。ただし、以下の記事を読む限り、UPS に扇風機のようなモーター駆動の機器を繋ぐ(そんな人いるか?)ようなことをしなければ大丈夫そうだとシュナイダーのマネジャーの発言から読み取れます。

[神谷氏] 機種やメーカーなどでバラバラなので、一概に割合では言えないのですが、実際に矩形波タイプのUPSを買われたユーザーの方からの問い合わせは年に1件あるかどうかです。実際に社内で検証している中ではActive PFC対応の製品で10台に1台以下が動作しない、といったところでしょうか。

akiba-pc.watch.impress.co.jp

価格

価格は意外と差がないです。比較記事をそのまま受け止めると「常時商用の電源供給で波形も矩形波の機種はもっと安くてもいいのに!」と思う程度の 1,2 割の差のようです。(ショップによっての差の方が大きい感じ)

QNAP の互換性リスト

あとチェックしたのは、QNAP が出している互換性リスト。なんとこれには ES 550 M1(現行製品) も RS 500 も載っていませんでした‥ 載っているのは比較的ハイエンド製品と思われる型番ばかり。あとは ES 550 M1 の旧モデルの ES 550G。まぁ、これは APC よりたくさんの機種を載せているメーカーもあるようですので、メーカー提供の UPS でのテストかな?と思うことにしました。ただ、旧モデルであっても ES 製品もテストはされているようなので、「まぁ大丈夫だろう‥」くらいの参考程度でしょうか。

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QNAP の互換性リストは機種と対象機器の種別を入力するとリストが表示される。

で、結論は

ES550 M1 にしました。安全を取れば RS なんでしょうけれども、大したクレームもなく日本で売られているのですから、きっと日本の電力品質と電力機器であれば大丈夫なんでしょうね。と言う判断と、壊れたって保証があるわけですからね。まぁあとは 9 個のコンセントも少しは魅了でしょうか。

製品が来るのは火曜日のようなので、それ以降に実際に使ってレポートしたいと思います。

補足)保証期間に注意

RS もそうですが、上に登場した shop APC では標準の 3年保証を 4年に延長した商品も販売しています。値段も当然高くなります。また逆にネットでは RS, ES ともモデルに "E" がついた 2年保証とこれは逆に保証期間を短くした商品も販売されています。この辺りは注意が必要ですね。(注意したって何年保証が良いのか分かりませんが‥)