興味を持った電気工学/電子工学をどうやって勉強しようか悩みつつも、JARD がやっている第二級の eラーニングに申し込んでみた、と言うお話です。
電気工学/電子工学の基礎情報はネットにたくさんある
第三級の試験準備をしているときからそうでしたが、わからないことはインターネットに聞く(要は検索してみる)ことは普通ですよね。今まで気付きませんでしたが、この分野も個人で電気/電子工学・工作などの記事を連載されている方もいらっしゃいますし、テレビCM で見かける村田製作所などメーカーや通販会社も基本的な部材の解説などをわかりやすく公開しており、試験テキストより分かりやすく説明しているので役に立ちます。
「役に立つ」と言ってもアマチュア無線の試験対策としてよりは、電気工学/電子工学の基礎を理解することに役に立つということでしょうね。極端に言えばアマチュア無線第三級の試験対策としては、「理解していなくたって覚えれば良い」と言うレベルですので(二級以上はわかりませんが)。逆から見れば、「要点マスター」などは「電気/電子工学をしっかり学びたい」というモチベーションの人は決して相手にしておらず、効率的に試験対策情報を提供することが主たる目的なので、当然と言えば当然です。
そうは言ってもこうした電子/電気工学のネット情報もアマチュア無線の試験勉強に役立つのも事実で、暗記しなくてはならないいろいろな素子の働きが、無線の世界だけではなく、身の回りのどこでも使われていること知ることができるだけでも、「無線の試験勉強のためにただ覚える」のではなく「広く一般的な電気/電子で動作するものの仕組みを理解するために覚える」のだと考えることができるようになり、暗記するにしてもモチベーションは保てます。
イチケンさんの Youtube
そう言った面で、私にとって一番素子の働き/用語を身近な電子機器や実験/工作の動画で楽しませてくれたのが、イチケンさんと言う方の Youtube。
コンデンサはキャパシタ、コイルはインダクタ、と言う呼び方が異なることは別にすると、それぞれの基本的な仕組みや役割を軽快な口調と実験で説明してくれます。
最初はイチケンさんのチャンネル動画の中から、コンデンサやコイル関連を中心に無線の試験に関係しそうなものを選んで見ていたのですが、試験に関係ない USB 充電器やバッテリー、電気工作、Arduino (マイコンボード)なんて言うものも興味深く見てしまいました。直接試験に関係なくても、整流回路、平滑回路、フィルター、増幅回路、など無線の試験にも出てくる言葉がどこでも使われるので「暗記は無意味ではないんだぞ」と言う気になれます。
この先どうするか?
Arduino で遊ぶ
イチケンさんの Youtube を見て初めて知った Arduino と言うマイコンボードにちょっとハマってしまいました。Raspberry Pi はもちろん知っていたのですが(ARM のシングルボードコンピュータで Linux が動き機器の制御がしやすい I/F を持っている、と言うレベル。購入する直前まで調べたりしました。)、Arduino はよりシンプルで OS も無いのでパソコンがわりに使う汎用性はないけれども、より豊富な低レベル制御 I/F 群があると言った感じ。もちろん割り込みの仕組みもちゃんとあります。別の言葉で言えば Raspberry Pi は 5,000円 up、Arduino 互換品は 1,000円 up ってことですが、それでも「1,000円でこんなに自由自在にさまざまな制御ができてしまうのか?」と驚きです。
ここは Arduino の話がメインではないので詳細は割愛しますが、4,000円のキットで本格的な機能を実現するプログラミングたっぷりが楽しめます。
ちゃんとした原理も勉強し直したい。無線工学には繋げたい。あとゴール設定も
Arduino で遊んでも、どちらかというと動作を目で見て確認する(楽しむ)感じですが、第三級の試験勉強で単に暗記するにとどまった静電誘導や電磁誘導の基礎ももう少しちゃんと勉強したいと言う気持ちもあります(多分中学か高校で習ったはずなので復習なのでしょうね)。もちろん分かりやすい書籍も購入しているのでこれだけで勉強し直しても良いのですが、少々味気ないと感じています。
情報の宝庫のインターネットは、アマチュア無線を前提にするとどちらかと言うと単発の疑問を解決するには良いのですが、たとえば無線工学として送受信機やアンテナの仕組みに繋げて勉強するとか、そう言った「流れ」で「勉強したい」と言うにはそれだけで十分とはなりません。
また、単に電気回路/電子回路の本を読んだりネットを調べたりだけではゴールが無いので少々緊張感に欠けてしまいます。そうなると、やっぱり第二級、第一級の資格を目指す試験勉強をするのがシンプルなゴール設定もできて効率的に勉強できそうな気がします。
せっかくなので上級ハムの資格取得も兼ねて試験勉強をしてみようか
前にも書きましたが、ゆるい?アマチュア無線家?なので高出力には今の所強く惹かれるものではありません。IC-705 の 10W でも、相手の設備次第ですが FM/SSB で関東一円(の一部)とお話しできることもわかりましたし、高出力トランシーバーより短波帯のアンテナをなんとかしたい気持ちの方が大きい感じです。
今は工学系をちゃんと理解したらもっと無線の世界も深く理解できるだろうと言う気持ちを大切に前向きに動かしていくためには、上級の無線工学の試験のテキストが良いのかと考え、「解説 無線工学」と言う第二級と第一級を対象としたテキストを買ってみました。
これを一通り斜め読みしてみると、当然三角関数など今の自分には敷居の高い部分もありますが、第三級の試験勉強の補足だと考えると全く知らない世界の話は無いですし、電気/電子工学の部分はネットや他の書籍でより丁寧に勉強もしたら、なんとか上級の試験対応もできそうな気持ちます。やれそう!
国家試験まで4ヶ月以上あり長い→お金 (e ラーニング) で時間を解決する
落ち着いて勉強すれば第二級、第一級の電子工学にも対応できそうな気はするのですが、次回の国家試験は来年 4月。生活のリズムに組み込んで毎日 1,2時間勉強時間をとっていくと、ゴールまでの 4ヶ月という期間はちょっと長すぎます。とはいえ、ゴールに合わせて来年 2月に試験勉強を開始しようと決めたとしても、開始まで今から 2ヶ月もブランクがあったらやる気は失せているに違いありません。
なんとか 1,2ヶ月先のゴール設定にできないものかと思案していたら JARD (アマチュア無線振興会) と言う組織で第二級の e ラーニングをやっていて、動画の講習も提供され、質問も受け付けてくれ、オンライン試験をクリアすれば一般の CBT でいつでも修了試験を受講できてそれに合格すれば第二級の免許を得られるとのこと(受験可能期間は設定されているようですが)。
これならテキストだけで勉強するより流れが掴みやすそうですし、質問もできるので第三級の時に疑問符だらけで無理やり暗記したようなことにも陥らなくて済みそうです。そして 1,2ヶ月で第二級免許取得というゴール設定をすれば緊張感も保てそうです。
ということで、4万円を超える受講料ではありますが、無駄にトランシーバーを買って散財するよりライセンスは一生ものだと思って申し込むことにしました。