KuriKumaChan’s diary

Kuri ちゃんと Kuma ちゃんの飼い主の独り言

石油ファインヒーターと「シリコーン」

私の家では灯油を使う石油ファンヒーターと、東日本大震災の後に買った灯油ストーブを使っています。もちろんエアコンもあるのですが、どうも乾燥したり顔の辺りにばかり暖かい風がきてなかなか足元が温まらない様な気がしてエアコンとファンヒーターの併用がメインです。そんな石油ファンヒーターがエラーコード "E02" を表示する様になってしまったので修理してもらったのですが、原因が今ひとつ思い当たるものがないなぁ、というお話です。

我が家の石油ファンヒーター

灯油を使うのになぜ「灯油ファンヒーター」ではなく「石油ファンヒーター」なのかわかりませんが、うちで使っているのはダイニチの FW-377LE という形式のものです。小型なのですが、うちではあまり室温を高くしない (16°C くらいの設定) で着る物で調整することにしているので、これでも十分な活躍をしてくれています。ただ購入から結構年数が経ち、その前に使っていたものも E02 のエラーメッセージが表示されて着火しなくなり買い替えたのを思い出しました。

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小型だけれど役に立つ

不調の現象

朝一の点火で、

  • 一発着火せずに再着火の動作を繰り返す(2回くらい)。その上で E02 の表示をして停止する。
  • それでも再度スイッチをオンにして繰り返せばそのうちなんとか着火する。

という状況で、使えなくは無いけれどそのうちダメになりそうな感じでした。
エラーコードを調べてみると、やはり着火ミスを繰り返している様です。

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取説より

修理を依頼した

ダイニチのホームページから問い合わせてみると、

修理代は出張料込みで¥6,000~¥9,000程度と思われます。

なお、ご連絡をいただいた製品は、2011年~2012年製造の為、 2022年3月末で部品供給を終了させていただき、2022年4月以降、 機能部品の供給や部品交換を伴うサービスをご提供出来なくなりますことを ご案内申し上げます。

と返信が返ってきて、まぁ 9,000円なら買い換えるより安いし(買い換えると 35,000円超)、それであと 2,3年でも使えればいいかな、と思い出張修理を申し込みました。

昨年の灯油とシリコーン、と言われても.

訪問してくれたのは、ダイニチから委託された東村山の修理屋さん。一通り現物を確認すると、「火力弱いね。」、「吹き出し口が真っ白だね。」とのこと。

まず E02 対応

E02 でも火力が細いのは灯油の気化器が詰まっているからだろうとのこと。二度目の再現操作の時には E13 も表示されて停止。E13 は過去に 1,2回出ていたけれども最近は表示されていなかったので特に気にしていなかったのですが、「こっちはシリコーンなんですよ..」と。「シリコーン???」という感じでしたが、おじさんは早速パイプを手際よく交換。
確かに E02 はもう表示されず、何回か試しても一発着火で「ゴー」っと今までより勢いの良い火力になりました。さすがプロ!
おじさんから
「年越しの灯油は劣化しているから使わないねで」
と、これはよく取説などでも書いてあることですね。しかし、そうは言っても、ということもあり、
「では、どうやって残った灯油を処理したら良いの?」
と聞くと、
「ヒーター本体のはそのままで良いけれど、ポリタンの残りは使っちゃって。ポリタンの残りが劣化しやすいから。」
とのことでした。うちではポリタンも屋外ではなく屋内保管なので日にあたる事はないのですが、この冬の終わりにはせめてポリタンは空にしようと思います。現実的には「また寒さがぶり返すかもしれないから」と残しがちですが...

E13 対応

次に、E13 対応ですが、おじさんは下のチラシを私に手渡して、白くなった点火確認窓をまずゴシゴシ。次にチラシに書かれている炎検知器らしき針金を取り外してヤスリでゴシゴシ。

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おじさんがくれたチラシ。オリジナル pdf は下記参照。
https://www.dainichi-net.co.jp/uploads/2018/07/safty-silicone.pdf
おじさん曰く、この針金が燃焼状態を温度で検知するセンサーで、これがシリコーンの酸化物の皮膜で覆われると炎の状態を正しく検知できず E13 になってしまうとのこと。
「おお、もしかしたら無線工学で勉強したん熱電対の応用か?」
なんて興味津々で身を乗り出して覗き込んでしまいました。


後でよく考えると、おじさんの説明では、
「炎を検出すると針金の先端から(バーナー側に)電流が流れる仕組みなんだよ。だからコイツと(バーナー側)の隙間調整が大切で、10円玉 2枚分のスペースに調整しておかないとダメなんだ。」
と言って針金の白く付着したものを削り取り終わると自作のスペーサーを使って調整していました。 また調べてみると炎検出機ではあっても「フレームロッド」と呼ばれるものらしく、温度変化を測る熱電対とは違って炎の有無を認識できるもののようでした。

燃焼安全の基礎知識【アズビル株式会社】

あと
「動画で単にヤスリで擦っているのが紹介されている様だけれど、ちゃんと取り外して丁寧に磨いた上で正しく取り付けないとダメだよ。」 と。確かにチラッと YouTube を検索するとたくさん修理の動画は上がっている様でした。

気化器の目詰まりはあるあるなんだろうけれども、シリコーンは

そういえば私が愛用している SOTO のガソリンストーブの MUKA ストーブやストームブレイカーもジェネレータ(気化器)の目詰まり対応の交換部品を売っています。液体燃料燃焼機器では目詰まりはきっと不可避なのでしょうね。
しかし、一方の「シリコーン製品」。「洗い流さないヘアトリートメント」なんて私も嫁さんも使っていないし、スプレー系は夏場の虫除けくらいしか使わないので我が家での原因は一向に不明です。でも確かに吹き出し口などは真っ白になっていたのも事実なので、何かしらの要因がある事は間違いなさそうなのですが...

と言うことで、吹き出し口の色を気にしながら使っていこうと思います。

<補足>
修理代金は結局出張費込みで 7,700円と予定より少し安く済みました。 せっかく本体は頑丈そうなので、あと数年頑張ってもらおうと思います。