KuriKumaChan’s diary

Kuri ちゃんと Kuma ちゃんの飼い主の独り言

JRE ID への切り替えをやってみた。JRE MALL から移行しようして自力では脱出困難に。

昔から JR 東日本グループ内の各種サービスはそのサービス毎に独自アカウントを作成させており、グループ内で似て非なるアカウントが乱立する状態となっておりストレス Max となっていましたが、 "JRE ID" という「新しい」ID に統合される、と今さら知って実際にやってみた、というお話です。 (今さら、としたのは発表があったのが 去年の 12月だったのに半年以上気が付かなかったようなので。)

JR東日本グループの統合IDサービス「JRE ID」を開始します | 東日本旅客鉄道株式会社のプレスリリース

現状が混沌として分かりにくいものは単に「統合したら楽でしょ」と単純なことにはならず、統合させるにあたってさらにさまざまな考慮をもっともっとしないのに、実はそれ以前の全体の (JRE ID の) ガイドと個別サービスの動作が一貫していないというレベルの低い体験でした。

こんなにたくさん種類があったのか? -JRE 関連アカウント 13種類

たまたま大人の休日倶楽部関連メールで知ったのがこのページ

「JR東日本グループのオンラインサービスを JRE IDひとつで」というキャチフレーズ自体は分かりやすいけれど。
数えてみると、
現在ご利用いただけるサービス」が 7種類
今後開始予定のサービス」が 6種類に "comming soon" なるものが 4種類。
"comming soon" を除いても 13種類も個別アカウントが存在して平気でユーザーに使わせていいた JRE はすごい!全く利用者の立場に立っていなかったことがよく分かります。ここで JRE ID への統合で利用者の立場に寄り添えるようになると良いのですが。。。

現在自分が登録してある JRE 関連アカウントは 7種類

上記の JRE ID の紹介ページの中で、自分が利用しているもの/アカウントを持っているものを数えると(図に赤マーク) 5個ありました。やっぱり東京で暮らしていると結構使っているな、という感じ。

  • ⭕️モバイル Suica
  • ❓JR東日本アプリ
  • ⭕️JRE MALL
  • ⭕️駅ねっと
  • ⭕️JRE POINT

一方私の 1password を確認すると JRE 関連と思われるものが 7種類登録してありました(1password 登録のタイトルは登録時に自分で適当に設定したもの。 "<>" 内はログイン ID に相当するもの。)

  • ⭕️JRE Mall <メアド>
  • ⭕️JRE POINT <メアド>
  • ❌JR Hotels member <メアド>
  • ❓❓My JR-EASE ID <メアド>
  • ☑️大人の休日倶楽部 <会員番号>
  • ⭕️モバイル Suica <メアド>
  • ⭕️駅ねっと <ニックネーム>

JRE ID 移行対象アカウントは 4個

この中で JRE ID 対象らしいものは⭕️印の4個だけ。他の「高輪ゲートウェイシティ」なんてのは知りませんでしたが、つい最近できたこの駅用に新たにアカウントを作っていた、ということはわかりました。

自分の登録済みアカウント。よく分からないアカウント、廃止されたアカウント

❓JR東日本アプリ

❓の「JR東日本アプリ」はスマホのアプリを意味していると思いますが、そもそもこのアプリにはログイン機能は無いようですし、少なくとも私はログインなしで使っています。
もしかしたら「今後 JRE ID のアカウントでの利用を計画していますよ」ということかもしれませんが、現時点で「現在ご利⽤いただけるサービス」に載せるのは混乱を増幅しているだけだと思います。

❓❓My JR-EASE ID

❓❓の「My JR-EASE ID」に関しては調べてみると以下のように昨年 (2024年)に、

2024年9月4日をもって本サービスの提供を終了いたしました。

と発表されていました。

www.jreast.co.jp

「My JR-EAST サービスの終了について」
まぁ、明確にサービス終了がアナウンスされているので仕方がありませんが、私の 1password 登録が 2024/05 のことなので、「わざわざ登録したのはなんだったんだろう?」という気持ちはあります。
そういえば、このアカウントができたときには、この ID に将来他のアカウントが統合されるのかな?と期待させた名称だったと思いますが、なぜか短命だったようです。

<脱線> そもそも似て非なる「大人の休日倶楽部」「ジパング倶楽部」

☑️の「大人の休日倶楽部」は JR東日本のシニア向けサービスですが、 JRE ID の発表にも含まれていません。これ自体は専用会員 ID でログインしているので他のアカウントと混乱することは(私は)ありませんが、これはこれで別の問題があります。ここでは JRE ID 関連の話がメインなので深く突っ込むことはしませんが、以下の似て非なるサービスが存在しているのです...

JR 各社は子供にも恥ずかしいほど仲が悪いので、「倶楽部」の名称辺りの調整がなされることは永遠になさそうですね。いや、JR東日本の中でさえ「ミドル/ジパング」が付く「大人の休日倶楽部」とつかないものがあるかのように見えるところでもう破綻しているような気がします。

JRE MALL から JRE ID を新規に作成してみる...

さて本題の JRE ID への登録です。

「ログイン後、JRE IDに切り替えるボタンを選択します」をやってみよう!

新しい JRE ID を持っていませんのでどこかで登録する必要があることは分かります。

JRE ID の紹介トップページには以下のような説明があります。 「JRE IDを登録するには」まず、

  • 「各サービスを利用開始時に登録する」
  • 「ご利用中のサービスから切り替えて登録する」

の二つのケースが挙げられています。
だいたい「利用開始時」ってなに?ログインする時?それとも新たに利用を始める時?なのか分かりません。
二つ目のケースとして「ご利用中のサービスから切り替えて登録する」に「ログイン後、JRE IDに切り替えるボタンを選択します」という流れがありますので、上の「利用開始時」のモヤモヤは無視してJRE IDに切り替えるボタンを押す手順を目指します。

「ご利用中のサービスから切り替えて登録する」→「ログイン後、JRE IDに切り替えるボタンを選択します」をやってみよう!

JRE MALL にログインしてしまうと「JRE IDに切り替えるボタン」どころか JRE ID 関連情報は何も表示されない

早速既存の JRE MALL のアカウントでログインしてログイン後、JRE IDに切り替えるボタン」を探しますが、そんなものはどこにも見当たらないし、 JRE ID への切り替えの案内すらありません!
かなりさまよいましたが、全く解決の糸口を見つけることができませんでした。

しつこいけれどもこの手順「ログイン後、JRE ID に切り替えるボタンを選択」を信じてやりました。

再度ログインする前に

いろいろさまよった挙句一旦ログアウトして再度ログインを試みると、よくみるとこんなところに...

よく見ると「JRE IDへの切替手順はコチラ」と...

確かに、ログインページは誰でも通る手順でしょう。しかし JRE MALL の ID を使っているユーザーなら何も考えず先頭の 「JRE MALL アカウントでログイン」を押してしまいます。それをせずに下に小さく表示してある「JRE IDへの切り替え手順はコチラ」に誘導しようというのはどうなんでしょうか
少なくとも JRE MALL のサイト運営組織は 「JRE ID なんて自分たちと関係ない。自分たちのサイト内にそんな手順を組み込むのも嫌だし、JRE MALL 内に KRE ID の案内を出すことすらやりたくない。」という強固な意志があるとしか思えません。

「JRE IDへの切り替え手順」が表示されるはずだと言われたマイページが表示されない - 電話サポートでなんとか切り替えできたが...

この先は、もう自分が置かれている状況がよく分からなくなってスクショを撮ったり手順をを記録することもおろそかになって、結局 JRE MALL のサポート窓口のお兄さんに教えてもらってようやく先に進めたものです。

ガイドではログイン後にマイページが表示されることが前提

これは後から分かったことですが JRE MALL 側の想定では、上に書いた「JRE IDへの切替手順はコチラ」から進む「JRE IDへの切替手順、新規会員登録について」のはるか下の方を確認すると、どうやらログイン後に「マイページ」が表示されることを前提としており、そこに「JRE IDに切り替える」ボタンがあるようです。

ガイドではログイン後に「マイページ」が表示されることを前提としているが、私の場合には表示されなかった...

ログイン後にマイページが表示されなかった、だけではなく...

しかし、私の場合、ログイン後に「マイページ」は表示されませんでした。サポートのお兄さんによると、ログイン後にページトップにある自分の名前をクリックすればマイページが表示されるそうです。しかし自分の名前をクリックすると、再度ログインの方法を選択するページが表示されるというループ状態に。我ながら情けないですが、お兄さんと会話しながらも結構動揺していました。お兄さんによると、自分の名前をクリックしても再度ログインが求められるケースがいくつかあるとのこと...
お兄さんに文句を言っても仕方がないので、再度 JRE MALL の ID でログインするとようやくマイページが表示されて「JRE MALL アカウントと連携する」ボタンを目にすることができました。

JRE ID として JRE MALL 登録のメアドを用いる、という選択をすると「JRE IDにご登録のメールアドレスが、JRE MALLの会員情報で見つかりました。」の表示。「当たり前だろ!」と思ってしまう。

この手の注意事項は、移行作業を始める前に明らかにしておくべきこと。

何が分かりにくいのか?

なんとか 2時間くらいかかって JRE MALL から JRE ID アカウントを作成することができましたが、世の中の多くの人が簡単にやってのけられるプロセスだとは思えませんでした。

JRE MALL の問題 (1) - ガイド通りのページ遷移にならないケースがあり、その場合には自力で先に進むのは困難

私の場合では、JRE MALL に既存の JRE MALL ID でログインした直後のページがガイドにあるマイページとならず、商品やサービス選択のページが表示されてしまいました。そうなるとJRE MALL 内に止まっている限り、JRE ID への移行の手立てや情報は全くありません。
もしかしたら私のページ遷移が例外的なケースだったのかのかもしれませんが、「マイページから JRE ID への切り替えができます」というキーメッセージがどこにも表示されていないこと。
普通に JRE MALL の中で過ごすユーザーの視界と端にでもそう伝えておけば余裕のあるときにやってみようと思うかもしれません。ユーザーの立場では当たり前だと思うのですが、JRE MALL では当たり前ではないのでしょう。きっとそれは JRE MALL としては JRE ID への切り替えなど別世界のことだと考えているからなのでしょう。

JRE MALL の問題 (2) - 移行プロセスが JRE ID の示すものと異なり、キーメッセージがトップページに見当たらない

JRE ID のガイドを読んで、「ログイン後、JRE IDに切り替えるボタンを選択します」という手順を目指したものの現実はそうなっていませんでした。
もしかして、「マイページから JRE ID への切り替えができます」と周知できていれば全く問題にはならないかもしれませんが、現実には JRE IDに切り替えるボタン」など存在しません。あったのは「JRE MALL アカウントと連携する」というプロセス。なぜ単純に「JRE ID に...」を表記できないのでしょうか?きっと JRE MALL のシステム変更にあたって、ユーザーが読む JRE ID のガイドを読んでから JRE MALL の作りを確認することがなかったのだとしか思えません。

JRE MALL の問題 (3) - マイページを表示しようとすると再度ログインが求められる

他のサイトの多くでも、個人情報の変更などを行う際にはログインパスワードとは別の認証を追加で求めることは多くありますし、再度ログインを求めるというサイトも無くはありません(最近では少ないと思いますが)。しかしそういったサイトであっても、「再度ログインしてください」という趣旨の表記があるはずですが、JRE MALL のマイページ表示にあたってはそういった趣旨の表示はなかったと思います。単にログインページが表示され「あれ?俺今どこにいたんだっけ?」と混乱します。 JRE MALL からすれば混乱したお前の頭が悪いんだよ、と言っているのかも知れませんが。

そもそも登録ずみアカウントがなんのアカウントかよくかわからない

これはそもそも論となってしまいますが、「ID の統合」以前にこの段階で足が止まってしまう人が多いのではないかと思います。まだ私のようにパスワードマネジャーに個別ログイン情報を登録してあれば、JR をキーワードにして JR東日本関連の登録サイトが概ね掴めますが、必ずしもそんな人ばかりではないと思います。
なんらかの方法で、「あなたが保有している JRE 関連アカウントを事前確認しておきましょう!」くらいのところから誘導する手順をオプションでも良いので提供しておいてはいかがでしょうか。

「統合したい」立場と「統合されるのがめんどくさい」立場が見え見え

細かいことを指摘しましたが、JR 東日本に限ったことではないと思いますが、そもそもアカウントが乱立するような組織体では、上の組織で「統合しよう!」と旗をいくら振っても個々の組織には「遠い人の話」にしか聞こえないのでしょう。
統合にあたってのシステム的な合意事項、基本的な手順などを「最低限の工数」で実装するのは当たり前ですが、いざ実際に作ろう/作ったものがどれだけユーザーの立場に立って評価できるか?という観点から考えると、JRE MALL 側にはなんのモチベーションも無かったとしか思えません。明らかに JRE MALL から見ると、JRE ID なんて他人事だとそのサイトが物語っています。

コンサル的な視点だけに陥っているのでは?

たまたま少し前に、ITmedia に「顧客ID統合の失敗、なぜ起こる? 企業が陥りがちな2つの落とし穴」という記事がありました。
システム統合にしても ID の統合にしても多くの事例があり知見も多く得られているはずなので、JRE 東日本としても JRE ID への統合に関してはこういったノウハウはなんらかの形で情報を得て参考にしているはずです。 (この記事や著者の NRI ではなくても多くの IT 企業にノウハウはあります。)

www.itmedia.co.jp

そもそも「JR 東日本 としてのガバナンス」はあるのか?

上に挙げた ITmedia の記事に書かれている内容は、経営トップに見せるテクニック、ノウハウのようなものですが、JR 東日本の JRE ID への統合の様子を見ている限り、もっとそれ以前の問題なのではないかと思ってしまいます。
一番は、JRE MALL のトップは少なくとも JRE ID の統合の重要性は認識していないから自らのシステムの操作性をチェックしていないということでしょう。
言葉を変えれば、JRE MALL にとっては JRE ID への統合は重要ではない、と明示的にではないにしろ暗黙的に組織の認識が出来上がっているからなのでしょう。それは裏を返せば、 JR 東日本としてのガバナンスがそもそも行き届いていないということだと思います。