KuriKumaChan’s diary

Kuri ちゃんと Kuma ちゃんの飼い主の独り言

QNAP NAS の ボリュームタイプ変更 (2) - 自分にとってより良い構成は?

前回の整理として、以下のようなまとめをしてみました。

  1. ストレージプールを設定するか否かがスペース効率と各種機能利用の分かれ道

  2. 最高速の static と Thick を比較してもキャッシュ利用の元では体感するような差は無い

その前提で今回は自分の環境を見直して困っていることは何か?新しい構成をどうしようか考えてみることにします。


現状困っているのは?

二つのボリュームに空き容量の差

TS-431p の頃から二つの RAID グループに分けてそれぞれにボリュームを配置する方法でやってきました。

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二つの RAID グループに static volume と storage pool/Thick volume を作成

現在は全ての HDD に 3TB のものを使用しているので、トータルで 6TB の容量があります。しかし二つのボリュームを個別に見てみると、写真データを保存しているボリューム (Datavol2) はデジカメ撮影が減ってもフィルム写真のデジタル化を始めたため(最近は停滞気味ですが..)順調に容量は増え使用率も 70% を超えてきました(1.9TB/2.67TB, TiB 換算)。 一方の CD 等音源データを中心としたボリューム (Datavol1) はもちろん容量は増えていますがデジタル写真データほどではありません(50.6% 1.32/2.61TB TiB 換算)。Datavol1 の空き容量をデジカメデータ用 (Datavol2) に振り向けてあげられたらいいなとは思いますが、現状の構成(一方が static、もう一方が Storage pool 設定で Thick)ではそれはできません

やはりストレージプールの柔軟性を享受したい

今回はたまたま Yahoo ポイントがだいぶ溜まっていたので奮発して 8TB の HDD を購入しましたので極端な話をすれば今まで通り Static volume のままでも今は一向に困らないのですが、将来に備えてそれとやっぱり興味を持った時にチャレンジするのが良いと思い全 HDD/RAID を一つのストレージプールに構成することにしてスペース効率に柔軟性を確保したいと思いました。

Wedtern Digital の RED に "Pro" と ”Plus” が!何が違うのか?

横道にそれますが、ここ数年は WD の RED シリーズの HDD を使っています。売り文句が「NAS に最適」なのでそれを鵜呑みにしているだけですが、確かに最初に TS-431p で使い始めたのだと思いますが故障は一回も無かったのでは無いかと思います(手元にある壊れた/不要な HDD の山の中に RED は無いので)。
今回も RED を買うつもりだったのですが、カートに入れたのが "RED Plus"。そういえば "RED Pro" というのは以前から認識はしていたのですが、Plus は初めてみました。
何が違うかというと、円盤(プラッタ)への記録方式の違いだとか。RED が "SMR(Shingled Magnetic Recording)"、RED Plus が "CMR(Conventional Magnetic Recording)" だとのこと。
正直その違いはよく分かりません。私が買った時はカートに入れた後に "RED" と値段を比較してもさほど変わらなかったのでそのまま購入しました。正直なところキャッシュもあるし "RED" で今まで何も不自由していなかったのですが。。。
具体的な 無印, Pro, Plus の違いを確認したい方には下記の記事を紹介しておきます。

“NAS向けHDDはCMR”のコダワリ派も納得。「WD Red Plus」実力検証!CMRとSMRの違いも教えます!! - AKIBA PC Hotline!

WD Redシリーズの特長とは?色ごとの違いを知って最適な製品を選ぼう | 分かりやすく解説!HDD・SSD!!

ストレージプールのイメージ図

私なりに NAS のレイヤーを図にしてみました(下図)。これは一台の NAS の内容を書いたものではなく、HDD、RAID、ストレージプール、ボリュームのレイヤーを描くために多くの HDD を横並びに並べています。
一番左の vol.A は RAID すら構成しない HDD をそのまま共有ボリュームに設定する一番シンプルなイメージです(そんな構成をする人はいないと思いますが)。
赤点線で囲んだ vol. B, C が現在の私の構成です。せっかくストレージプールをひとつ構成していますが、ひとつの RAID に占有的に設定しているのでストレージプールのメリットであるスペースの柔軟性は皆無で RAID の容量がストレージプールの容量(つまりボリュームの最大容量)になっています。これでは図の左側の vol. B (ストレージプールのない static volume) とほとんど変わりません。

もちろん単なるボリューム作成の柔軟さという観点では、一つの RAID にだけマッピングされたストレージプル 2 であっても、そこに複数のボリュームを配置することは可能なのですが、現状の私のストレージプールには十分な空きスペースはありませんし、新たなボリュームを必要とするニーズも今はありません。
やはり、ストレージプールを活用するのであれば、ストレージプール 3 のように複数 RAID の上に構成して最大限のスペースを利用可能とし、その上でボリュームは RAID 容量を一切意識せずにストレージプール内に配置したいものです。実際にそこまで必要かどうかは別にして、Thin volume にすればストレージプールの容量さえ超える容量のボリュームさえ作成できます("thin provisioning", "over-allocation")。

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Storage pool をドライブ/RAID を跨いで設定することで柔軟なボリューム構成が可能になる

私の場合の構成案

と言うわけで、上の図のように沢山の HDD は無い 4ドライブの私の TS-453Be の場合は以下のようにしてみたいと思います。 ポイントは二つです。

  • ストレージプール二つの RAID を含むストレージプールを構成する ➡️ 個々の RAID 容量を気にしなくて良くなる!

  • ボリューム:二つのボリュームはストレージプールに柔軟に配置する(Thick, Thin は後で考える。双方向の変換も可能)

下図で現状と構成案の比較をまとめてみました。ちなみに変更後にある赤点線は、「ストレージプールを作成すれば RAID を跨ってボリュームを作成できる!」と言うのを強調してものです。実際にはストレージプールの「どの部分」にボリュームがあるのかなどは全く表現できないのですが、個々の RAID 容量とその使用状況/空き状況は全く意識しなくても良く、ストレージプール全体の容量/使用状況だけ意識すれば良くなるわけです。

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新構成は全体をひとつのストレージプールに設定しよう!

新構成へ移行する手順

Static volume の扱いが最大のポイント

この移行の最大のポイントは、すでに作成済みの Static volume の扱いです。Thick, Thin volume はストレージプール上に作成されていて相互の変換も可能なようです。しかしストレージプールのない Static volume は新たにストレージプール上のボリュームに移行できるのでしょうか?残念なことに同様の質問が QNAP のサポートに上がっていて、回答は No でした。

www.qnap.com

簡単な英語なので引用しておきます。

It is not possible to convert a static volume to a thin or thick volume (also called “flexible volumes”).

Static volumes are created directly from a RAID group. While thin or thick volumes are created inside a Storage Pool.

To be able to use the flexible volumes features, one would need to:

  1. Backup data from the static volume

  2. Remove the static volume

  3. Create new Storage Pool

  4. Create a thin or thick volume inside the new Storage Pool

  5. Copy the data back.

要は、バックアップを取った上で、static volume を削除して解放した RAID に新たなストレージプールを作成せよ、と言うことです。ただし私の場合、そのまま新しいストレージプールを作成してしまっては「二つのRAID にそれぞれ別のストレージプールができてしまう」ことになり、ストレージプールのスペースの柔軟性が全く享受できません。
私の場合は、「static volume をまず削除し、その後既存のストレージプールを拡張する」と言う作業が必要なようです。

ということで、次回は実際の作業のお話です。