前回ご紹介した、LEDLENSER P2R Core の点灯時間をカタログ記載値と簡易的ですが実際に点灯時間を測定して比較してみました。さらに本体付属の「充電機能付き」だけれども容量が少ないリチウムイオン電池と、秋葉原で購入した普通の?リチウムイオン電池の比較もしてみました。
P2R Core の仕様としてバッテリーは "10440" と明記されていた (ledlenser.com)
本国 (ドイツ) サイトには明記
前回ご紹介した際には、LEDLENSER の日本語サイト(ledlenser.co.jp) を見ても P2R Core 自体のバッテリー仕様の掲載がなく、実際に購入した製品付属のバッテリーを見てその仕様が分かったとご紹介していました。しかし LEDLENSER の本国 (ドイツ) / イギリスサイト (ledlenser.com) には "10440 USB direct charging battery 3.7V" と明記されていました。
バッテリー仕様の記載が無いのは日本だけではなく US サイトでも
何やら日本は「自主規制」が働いて、純正以外のリチウムイオン電池を購入するきっかけとなりそうな情報は記載しないのだろうなぁ、と思っていたのですが、なんと日本だけではなく US 専用サイト(ledlenserusa.com)でも "10440" という記載はありませんでした。まぁ、それより US 専用サイトがあると言うのもビックリです。日本人の感覚としては、どうせ独/英で英語サイトなのだからそのまま US で使って貰えば良いのに、と思うのですが。家電製品では EU と US では規制がいろいろと違うのでしょうか...
Ledlenser P2R Core Series Rechargeable Flashlight | Ledlenser USA
二つの "10440" - 充電機能付き / 無し
さて本題の
- P2R Core 付属の 充電機能付き "10440" - 200mAh
- (充電機能など無い)普通の "10440" (千石電商) - 350mAh
の違いですが、同じリチウムイオン電池なので電圧は 3.7V で同一ですし、"10440" と言う (正確性はともかく) サイズの仕様が同じなのですから、micro-USB 端子を持った充電機能 (回路) を本体に詰め込んだ分容量が違って当然です。その容量の違いが使用可能時間にどれだけ影響があるのか簡単な実験をして確認してみました。単に Ah 容量の比較では 1.5 倍以上違いますが、その差は使用可能時間に比例するのだろうか?
テスト方法 - 暗闇での照射時間をスマホのタイムラプスで撮影&計算
測定方法としては実際に照射している時間を知りたいので、大体暗闇のクロゼットで照射している様子をスマホのタイムラプス機能(超早送り撮影)で撮影し、倍率から消えるまでの時間を計算することにしました。iPhone で長時間撮影するとなると何かと不便なので、最近ポケモンをやらなくなったために出番の少なくなった Pixel 7 に活躍してもらうことにしました。
記載されている点灯時間では - 独/英サイトだけ異なる
クロゼットに入れっぱなしにしておくといっても、おおよその終了時間を知っておきたいので、仕様として記載されている点灯時間をチェックしてみました。なんとバッテリー仕様を探し回った三つの国のサイトを比較したところ、記載が異なっていました。
基本的に三段階 (Power / Mid / Low) の切り替えができること、光束(ルーメン)は 120 / 50 / 15 であることは同じなのですが、Power の点灯時間に関しては独/英サイトだけは異なっていました。
- 独/英サイト:1h
- 日、US サイト:0.5h
独/英サイトがサバを読んでいるのか、単に単位合わせの四捨五入の結果なのかわかりませんが、0.5 と 1では倍違います。ここでは「Power では 30分なんだろうな」と思うことにします。
なお、Mid は USサイトに記載が無いこと、Low は全てのサイトで 5h とそろっているのですが一晩かかる測定になりそのまま撮影していることを忘れそうなので Power で短時間に測定することにしました。
実際に測ってみる - Power
Pixel 7 のタイムラプスの設定では 3 段階の設定ができました (5x, 30x, 120x)が、この中で 30x を選択しました。
【倍率の意味 (Google カメラ ヘルプより) 】
50 秒を 10 秒の動画として撮影するには、 [5x] をタップします。
20 分を 10 秒の動画として撮影するには、[120x] をタップします。
上のヘルプを読むと、30x で撮影した動画を再生した時に、動画上の 1 秒は実際の 30 秒となるので、撮影した動画を再生して何秒で消灯するかをチェックしてそれを 30 倍してみました。今回のテストには関係ありませんが、iPhone のタイムラプスにはこのような設定はなく、撮影時間に合わせて時間倍率を変化させているそうです。お手軽さとしては iPhone の方が頭を使わなくても良いのですが、計算はしにくいの iPhone でこの手のテストをする際には画面内にストップウォッチなどを映しておく必要があると思います。
比較するバッテリーが 2種類あるので2回測定しました。
上記の点灯時間にはいずれも最後の 3秒程度(実時間で 90秒程度)前から暗くなり始めますがそれまでは目視する限り同じ照度を続けていたように見えます。
暗くなってきた時間を差し引いても、充電機能付きの 200mAh のバッテリーでも 0.5h は軽くクリアできていました。
メイン使いを千石電商で買った普通の "10440" にしようと思うので、「最大光量 (Power) で 1時間弱使える」と言うことがわかりました。
(ちなみに Ah 容量の表記の差 (1.75) ほどの差にはなりませんでした)
実際に測ってみる - Low
万一暗闇で長時間過ごさなければならないとした場合には Low でどれだけ持つか、と言うのも試しておきたくなりました。リチウムイオン電池をこのテストようにすっからかんにしてしまうのはバッテリー性能上良く無いことのようなので、先ほどテストしたバッテリーは使わないことにし、千石電商で買った残りの普通タイプの "10440" だけで測定しました。
9時間持つのなら、万一の際に一晩頼りになりそうです。実際にはテストしませんでしたが、本体付属の 200mAh の方だって Hi のテスト結果から 7割くらい持つとしても 6時間以上は大丈夫そうです。
と言うことで、スマホなどとは違ってカタログ表記以上に持続することがわかりましたので、いざという時に頼れそうだと分りました。