いつもの「新し物好き、試してみたい」と言うマインドで、最近話題のワクチン接種証明アプリの東京都版である「TOKYO ワクション」に自分の情報を登録してみた、というお話です。ただし色々思ったのは接種証明アプリ自体ではなく本人確認手段とマイナンバーカードのことでした。
TOKYO ワクションのお話
登録するとどうなるの?
日本だけでアメリカでも接種証明アプリを国が管理するのか自治体(州)が管理するのか色々な議論があるようですが、とりあえず東京では上記の「TOKYO ワクション」と言う LINE を利用したアプリが公開されていましたのでまずは登録をしてみました。登録の結果が下図の表示で、おそらく
ワクチン接種後、14日以上経過済み
と言う表示をもって私がワクチン接種済みの人間であることを示すもののようです。
実際にはこのアプリではワクチン接種前の人に対する情報提供や、今後インセンティブとなるようなサービスの提供が予定されているようです。
しかし、今のところワクチン接種証明を求められるようなところに行くこともないので、今後もし求められたときに備えて準備した、程度の状況でしかありません。
本人確認にマイナンバーカードが利用できない
実際の本人確認登録や接種記録の登録などは大した作業ではないので特にここでは触れませんが、びっくりしたのが本人確認にマイナンバーカードが利用できないこと。
さらに、実際の本人確認資料のアップロードの UI にはこんな表示も。
これは、単に「マイナンバーカードの IC チップをスマホで読んで本人確認」と言うことが出来ないと言うよりは、「マイナンバーカードの写真をアップロードしないでください。」と言うことのようです。マイナンバーカードの裏面には個人番号が印刷されているので、それを写真に撮ってアップロードするようなことは止めてね、と言うことなのでしょうか。
PayPay だってマイナンバーカードで本人確認できるのに
つい先日、PayPay がマイナンバーカードで本人確認できるようになったと案内が来て、お手軽にマイナンバーカードを iPhone で読んで手続きできましたのに、なんで東京都は出来ないのだろう?と思ってしまいました。
TOKYO ワクションには、LINE をプラットフォームとして利用していることなどにも批判はあるようですが、私は、
- 政府発行の本人証明のためのマイナンバーカードをスキャンする機能が無い東京都のアプリ
- 人に見せてはならない個人番号を印刷してあるマイナンバーカード
この両方に改めて矛盾を感じました。(別に初めてのことではありませんが)
私個人の考え方としては、個人情報の政府による管理自体にも懸念は皆無ではありませんが、個人とその基本情報や所得/納税情報を電子的に管理することは必要だと考えています。しかし今のマイナンバーカードによる個人識別ID の管理はどうもうまくいっているとは思えませんし、今後もうまく行く気配を感じません。物理的カード自体の利用も考え直した方が良いのでは無いかとも思います。
世の中銀行をはじめ色々な個人識別 ID (支店番号や口座番号、ユーザーID)で管理されていますが、今や物理カードは必須でなくなってきていますから。もちろんスマホを持ち歩きたくない人向けに「携帯できるモノ」としての物理カードを選択できても良いとは思いますが、それを写真に撮ってはセキュリティ上問題になるようなものであってはならないと思います。