KuriKumaChan’s diary

Kuri ちゃんと Kuma ちゃんの飼い主の独り言

フィルムのデジタル化 01- 最初は手持ち資産を活用して最小限の投資で Camflix FDL-135L

やるぞ!と決めたフィルムのデジタル化ですが、早速その手段となるデジタイザーを導入することにしました。

まずはデジタル化の手段はデジタイザーで

最初の検討は外注

前回軽く紹介したように、フィルムのデジタル化にはいくつか方法があり、それぞれ一長一短があります。スキャナーは新製品はポロポロと出てきているものの、お手軽製品であってもハイエンドであっても旧製品からさほど技術革新があるものでは無いようです。ですので最初はベタ焼きのデジタル化として低解像度でも良いので外注に出してしまおうと思いました。

fushime.com

この節目写真館さんはフィルムスキャンだけではなく、プリントなどの大量のスキャンにも十分実績もあるようです。 比較的低料金ですが、当然量に応じてリニアにコストが増えていきます。 ちょっと試算をしてみると‥

でも大事なフィルムを数ヶ月もかけて海外にだしたくない

という想いがあって、何とか手元でデジタル化する手段を決めようと思いました。
昨年末の新製品のスキャナーなども検討したのですが、製品紹介記事で今ひとつな評価であったことと、フィルムの自動コマ送りが新機能とはいえ技術革新に乏しい製品に 5万円かけるのなら 1万円台で試せるコイツでやってみよう!ということに決めました。
ちょっとだけスキャナーの肩を持つと、新しい機能に見劣りすると私は決めつけてしまっていますが、おそらく解像度や取り込みアプリなども十分なレベルに達しているのでしょうね。ですからスキャナーというソリューションでも私などには十分な機能、品質なのだと思います。強いていうのであれば、物好きが趣味で「ちょっと試してみたい」と思った時のお手軽さと魅力にやや不足な点を感じたというレベルのことです。

どのデジタイザーを選ぶ?

言葉はあまり適切ではないかもしれませんが、スキャナーと外注に後ろ向き要因を感じて選択したデジタイザーですが、デジタイザーにも選択肢はあります。

RICOH PENTAX フィルムデュプリケーター

その中で Pentax のソリューションは一番カッコ良いのですが、十万円近くしますし嵩張りそうなのでパスしました。以前この製品の発売時の展示会でメーカーの人にその値段を質問したら、当時でも蛇腹を作れる会社がもう限られているのだということだったのを思い出します。おそらく作品として一枚一枚丁寧に気合を入れて使うにはベストソリューションかもしれませんが、私の場合数百本のフィルムのデジタル化完了まで数ヶ月から年単位の作業を一通りやり遂げるのが今時点の目標なので、部屋に出しっぱなしにするであろうおことからその大きさに抵抗を感じてしまいました。作業部屋が広くて飾り物としても考えられるのであれば良いでしょうけれども、ごちゃごちゃした整理が行き届いてい無い部屋なので大きな筐体はちょっと‥
(ただし、のちに占有面積ではコイツが一番省スペースだったのではないかと反省も)

ricohimagingstore.com

RICOH PENTAX フィルムデュプリケーター W/M 30100

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  • 発売日: 2014/05/31
  • メディア: Camera

よく似たニコンと Camflix。でも中望遠マクロレンズの使用可否で Camflix に

最終的に迷ったのがニコンの ES-2 と Camflix FDA-135。
これら製品としては構造もシンプルですし、ネットの評価でその作りが問題になっていることもなさそうなのでどちらでも良いかなと思っていました。しかし、私の場合下記のように手持ちのマクロが 120mm(35mm 換算) で、これを使うには制約がありました。ES-2 は望遠系のマクロレンズの使用は想定されておらず、アマゾンのコメントで 105mm でも加工が必要となるということなので Camflix にすることにしました。Camflix は 35mm フィルム用に標準マクロレンズ用の FDA-135M と中望遠マクロレンズ用の FDA-135L の二つの製品があり、FDA-135L の推奨レンズにキヤノンの 100mm、ニコンの 105mm がリストされていたので、「120mm でもいけるんじゃないの?」ということで新規導入は Camflix FDA-135L に決定しました!別途ご紹介しますが、実際に 120mm マクロでも問題なく利用できています!

Nikon フィルムデジタイズアダプター ES-2

Nikon フィルムデジタイズアダプター ES-2

  • 発売日: 2018/03/30
  • メディア: Camera

stkb.co.jp

他に購入したもの、手持ち機材の利用と

追加購入したものはステップアップリングと6コマ用フォルダー。

ES-2 もそうですが、Camflix を利用するためにはマクロレンズ先端のフィルターネジを利用して取り付ける必要があります。Camflix 側が 62mm なので手持ちのマクロレンズのフィルター径に合わせてステップアップリングを間に入れます。手持ちのマクロのフィルター径は 46mm なので、46mm → 62mm のステップアップリングを購入。これは 1,000円もしないお安いもの。カメラ屋のジャンクコーナーで買っても良い様なものです。

ちょっと悩んだのですが、Camflix の 6コマ用フィルムアダプター。FDL-135L にも標準でフィルムアダプターは付属してくるのですが、それが 5コマ用なんですよねぇ。日本ではフィルムは 6コマでカットすることが普通なのですが、世界では必ずしもそうではないのか、Camflix は 5コマ用のフィルムアダプターがついてきます。6コマカットのフィルムを 5コマアダプターに装着して最後の一コマだけずらして撮影することはできそうなのですが、作業量をそんなところで増やしたくないので 3,000円以上しますが投資しました。そう考えると、標準マクロレンズを持っていたら 6コマアダプターが標準でついてくる ES-2 の方がお得かも!

利用する手持ち機材は

当然デュプリケーターだけではフィルムをデジタル化でき無いのでデジカメをはじめとする諸々が必要です。

カメラは?

一応やや古めですが 35mm フルサイズの α9 とα77 (トランスルーセント) もあるのですが、最近一番手に馴染んている主力の OM-D EM-1 を使うことにしました。デジタイズする大半がモノクロフィルムなのでセンサーサーズや画素数も大して問題ならないだろうと考えています。一瞬画素数は気になりました (EM-1 は 2,000万画素) が、

24mm×36mmの35mm判フィルムを3600dpiでスキャニングすると単純計算で1700万画素程度。

という情報もあり気にし無いように。万が一不足だと感じたら、今まで一度も使った事がない EM-1 のハイレゾショットで 5,000万画素を試してみようと思います。まぁ、フィルムの大半を占める T-Max 400 を取り込んでみた限りではフィルムの粒子が見えるくらいですから全く問題ないでしょうね。

OLYMPUS ミラーレス一眼カメラ OM-D E-M1 MarkIII ボディー ブラック

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  • 発売日: 2020/02/28
  • メディア: エレクトロニクス

レンズは?

オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro です。マイクロフォーサーズなので 35mm 換算で 120mm の焦点距離となります。なぜわざわざ望遠マクロを使っているの?というとたまたま中古で安く出ていたものを以前買って持っていたからで、それ以上の理由はありません。

OLYMPUS 単焦点レンズ M.ZUIKO ED 60mm F2.8 Macro

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  • 発売日: 2012/10/05
  • メディア: エレクトロニクス

照明は

最初は昔ヤフオク商品撮影用に買っていた LED ライト(SUNTECH PL150)で撮影することを考えていました。

焦点工房の Camflix 利用記事でも LED ライトを用いた撮影方法を紹介していますのでこのスタイルがいいかなと。

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焦点工房の「鈴木 啓太|urbanのCamflixフィルムデジタイズアダプターで高画質デジタイズに挑戦」より借用

ところがこれだと私の PL150 の光量が十分ではないようで、絞り優先で F8 設定だと自動 ISO が 1600 より下がら無いのです。そこで Pentax デュプリケーターの利用形態に倣ってストロボ撮影することにしました。

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Pentax の「サクサク、キレイに撮れるフィルムデュプリケーター」より借用

ちなみに利用したストロボはディスコンになっているオリンパスの FL-600R。旧製品でもリモートコントロールで自動調光できるので楽チンです!

OLYMPUS フラッシュ ミラーレス一眼用 FL-600R

OLYMPUS フラッシュ ミラーレス一眼用 FL-600R

  • 発売日: 2012/04/20
  • メディア: エレクトロニクス

その他は?

上記は実質的に不可欠な機材ですが、三脚、ライトスタンドもあった方が良いです。「とりあえず一コマだけ」 であれば手持ち撮影も可能ですけれど、それなりのコマ数を効率的に撮影するためにはカメラを三脚に据えて、ライト/ストロボもライトスタンドもしくは三脚に載せておいた方が絶対に良いです。
なお、私は撮影はストロボを使うことにしましたが、ピント合わせには LED ライトも使っています。そのためライトスタンドに三脚プレートを使ってストロボと LED ライトを載せています。あまりレンズの光軸から離れるとよろしくないでしょうから、基本的に光軸上にストロボを配置して LED ライトはストロボの真横ではなく斜め後ろに少しオフセットする形にしています。

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しかし、三脚とライトスタンド並べるとそれなりの面積を取りますから、占有面積だけ考えたら Pentax のフィルムデュプリケータで三脚一本で済ませられた方が場所は取らなかったです‥

ということで、武装準備は完了したので次は実際に Camflix 135L で試し撮りをして使用感をお伝えしたいと思います。