KuriKumaChan’s diary

Kuri ちゃんと Kuma ちゃんの飼い主の独り言

何故リコール情報を対象オーナーにメールで通知しないのか?

今どきメールでの通知くらいしないなんてまだまだアナログだなぁ、と思うのですが、全く話題になっていないくらいなのだから、日本の自動車業界ではフツーのことなのでしょう。

今回のリコール - 命にかかわる欠陥ではないのらしい

愛車フォレスターのリコールがあり、その対応の修理に行ってきました。

レヴォーグ・フォレスター・レガシィ アウトバックのリコールについて | リコール | 株式会社SUBARU(スバル)

欠陥の内容としては、

排気ガス再循環装置(EGR)に搭載したEGR圧力センサにおいて、排気ガスに対する耐力が不足していたため、排気ガスによる腐食からセンサ出力異常を起こし、警告灯点灯、加速不良に至ることがあり、最悪の場合、エンジンが始動できないおそれがある

だそうです。「最悪」はエンジン始動ができないということなので、走行中に大きな事故に繋がるほどの問題ではないようです。

リコールとなる基準は?

本題から逸れてしまいますが、せっかくなのでリコールという制度について簡単に調べてみました。

www.mlit.go.jp

上記国交省の「リコール・不具合情報」のページには「回収・修理の種類について」の項目にリコール、改善対策、サービスキャンペーンと 3種類の対応が掲載されており、リコールに関してはその定義として「道路運送車両の保安基準に適合していない又は適合しなくなるおそれがある状態」がメーカー側の責任(設計、製造)の場合とされていました。保安基準って安全にかかわる基準ですね。
単に保安基準の適合がリコールになるかどうかの基準なのであれば、「タカタ製エアバッグのリコール」のように命に直結するものからちょっとした不具合まで様々なものがリコール対象となるのだと思います。

メーカー発表から中1日で営業から電話連絡が来た

今回ネットニュースでスバルが発表したのを知り、早速対象の形式と車台番号をチェックして自分の車が対象だと認識しました。スバルはオーナー向けアプリの「マイスバル」を提供していて、私もユーザー登録しているのでアプリ上でリコール情報をチェックしましたが、(少なくとも発表当時)には何の情報掲載もないし、私へのアプリを通じた連絡はありませんでした。
結局翌日担当営業さんから電話連絡があり、対象部品交換の日程調整などすぐにしてくれました。

「なぜメーカーはメール登録者にリコール発表とともにメールで連絡しなかったのか?」

私はさほどリコールとなった不具合を心配してはいなかったのですが、昨年テストした SUBAROAD や上に書いたマイスバルなどアプリを出してユーザー情報としてメールアドレスを登録させているのに何故メールで第一報を連絡して来なかったのだろう?と思いました。

スバルのドライブアプリ "SUBAROAD" を試してきた - 西伊豆ルート(道の駅「伊豆ゲートウェイ函南」〜出逢い岬) - KuriKumaChan’s diary

思いつくのはこんなくらいでしょうか。

  • そもそも大した不具合ではない

  • 営業が伝えるものである

  • 本当はメールでも伝えたかったのだけれどできなかった

ふと、私と同期でやはりこの前定年で日本最大の自動車会社の企画部門を退職した友人に
「リコールの連絡ってメアド登録者にはメールで通知しないの?」
と聞いたら、
「営業からの連絡。販社管理のメアドを勝手に自動車会社側で使うのは問題ある」
とのこと。(彼が退職前の状況です)
確かに販売会社には車を買った際にメアドを登録した記憶がありますが、スマホ用アプリなどはどう考えてもスバル本体が運営しているはずで、そこにメアド登録したのだからスバル本体からメールで連絡が来てもいいのになぁ。と思いました。

スバルのユーザー管理 - SUBARU ID

スバルのアプリや各種サービスは、SUBARU ID という ID で一元的に管理されているようです。その SUBARU ID の紹介メールが来ていたので、「ご利用規約」をちょっと覗いてみました。

スバル ID の利用目的

SUBARU ID利用規約 | SUBARU

「SUBARU IDご利用規約」より

なんだ運輸省が定める「リコール、改善対策、サービスキャンペーン」の実施を個人情報の利用目的としているじゃないですか!
なんでせっかくの情報を使わないのだろう???

せっかくの登録情報を使わない理由は?

私はメール連絡だけで済ませれば良いじゃん、と言う考えではありません。丁寧な説明や対応が必要で電話連絡が必要な場合があることは大前提として理解しています。
しかし、本当に緊急事態だとなった場合にも人海戦術の電話だけで対応するのでしょうか? まず早い段階での第一報は販社に任せる前にスバル本社からメールで一斉通知しておけば、オーナーはより早く知ることができはずです。

もしかしたらリコールでも基準を設けてあって、命にかかわるような場合には対象オーナーに第一報をメール連絡しているのかもしれません。でもそんなレアケースに備えたメールの一斉発信なんて実際にやったことあるのでしょうか?往々にしてそんなレア対応はやってみると例えば対象者抽出などで何かしらの問題が発生してすぐにメールが送れないなんてことは実務ではよくある話だと思います。

私の感覚からしたら、規約に書くくらい本当に対象オーナーにメール発信するつもりであるのなら、ちょこちょこと発生するマイナーなリコールも含めて必ずオーナーには第一報を発信する運用を普段から行なっておくべきだと思います。

なーんてことを勝手に考えていたら、こんな記事がありました。 www.subaru.co.jp

そっかぁ、販社による個人情報の不適切な対応が対応が全社的に行われていて、メアド運用に慎重になっていたのかな? などとも勝手に想像したりもします。

しかし、いつまでも「大事なお話は電話で」と言うのはやめて、「まずはメールで迅速な第一報を。必要に応じて電話連絡も」くらいにならないものなのでしょうか。。。