KuriKumaChan’s diary

Kuri ちゃんと Kuma ちゃんの飼い主の独り言

メイン回線をドコモから au へ - IIJmio ギガプラン内 MNP (タイプ/D → タイプ/A)

ついこの前デュアル SIM の切り替え練習をして、いざ!という時の「IIJmio(ドコモ回線) ⇔ povo」切り替えに備えていたのですが、そもそもドコモを日常のメイン使いとすること自体がストレスフルになってきており、
「そう頻繁に切り替えるのは面倒くさい!もう povo (au) に切り替えたままにしたい!」
と思うようになってきました。
そんな状況でたまたま、IIJmio メイン契約のまま使用回線を
「タイプ/D (つまりドコモ回線) ⇔ タイプ/A (つまり au 回線)
の変更が可能だと言うことを知り、実際に変更してみた、というお話です。

知らなかった - IIJmio のタイプ変更(ドコモ ⇔ au 回線変更)は可能

現在 私の IIJmio 契約は 3 回線あり、合計 6GB をシェアしています。
- iPhone のメイン (タイプ/D, つまりドコモ回線, 2GB)
- Pixel (タイプ/A, つまりau 回線, 2GB)
- iPad (ドコモデータ専用, 2GB)

その中で iPhone のメイン回線として使っている IIJmio (タイプ/D) ですが、最近都内繁華街ではとにかく「ネットが遅いどころか使えないこともしばしば!」と思うことが多く、バックアップの povo 回線に切り替える練習をして備えていたことはついこの前ご紹介したとおりです。

blog0.kurikumachan.com

前回までの前提としては、
「できるだけドコモ回線をメインとして使う」&「ドコモ回線が不調なら povo に切り替える」
と言うことだったのですが、新宿など繁華街にいくと「不調なら」と言うよりは「たいてい遅すぎ。時々は普通」といった様子で、めんどくさくなって povo に切り替えたままにしていることもありました。

IIJ meeting に参加して知る「タイプ変更 (D ⇔ A) は可能」

話は脱線しますが、IIJ では昔から "IIJ meeting" という一般人 (ユーザー以外も参加可能) を対象にした説明会を定期的に開催していて、技術広報担当というかたが技術的な仕組みを踏まえた携帯電話と携帯通信網の仕組みや課題などの解説を発信しています。私が最初に知ったのは数年前に業務上緊急地震速報とか J アラートなどの仕組みを理解する必要があり、いろいろ調べたら「てくろぐ」というテクニカル・ブログ?に ETWS の仕組みの解説があったのを見つけ、「こんな仕組みを説明しているサイトは初めて見た!」と思ったのが最初の出会いでした。当時は一般的にスマホの機種ごとに緊急地震速報などを受信できる?できない?ということすら明確ではなく、大手キャリアは「自社回線 & 自社販売スマホ」に限定してかつ具体的な仕組みいは踏み込まない「薄い」説明しか出していなかったと記憶しています。私は 当時から Nokia や Android SIM フリーのスマホを使っていたので、とても貴重な情報源でした。現在でも世の中の大手キャリアが全くといって良いほどテクニカルな発信をしない中で、唯一テクニカル情報を発信し続けている通信会社だと理解しています。

てくろぐ: IIJmioのSIMで緊急地震速報は受信できる?

今回の IIJ meeting #34 は「eSIM の動向」をメイントピックにオンラインで開催されていたもので、さらにこのオンラインミーティングに続き、人数限定で Zoom にて「オフトーク会」というものにも参加してみました。その場で、最近のドコモ回線の状況に関して参加者の体感を共有する場があり、私も「IIJmio タイプ/D からタイプ/A に変更できると良いのに..」とコメントすると、主催者側から「え、できますよ!」とのこと。調べてみると 2021年から変更が可能となっていました(知らなかった...).

2021年3月なので、2年以上前から変更が可能になっていた。

povo をメイン回線にしない理由 - お金の問題

ところでドコモ回線 (IIJmio タイプ/D) が不調なので povo に切り替えたままにすることも多くなったと書きましたが、なぜ povo をずっと使わないか?というと、それは単にお金の問題です。
povo を通常使いにするためには何かしらのトッピング (追加料金) が必要ですし、IIJmio タイプ/D にもたった 850円といえどもお金を払っているので、それを使わないのも勿体無いです。
ですので、現在ドコモより品質の良い au 回線を常時使うのであれば IIJmio の契約として au 回線のタイプ/A に変更できれば今まで通りの契約料金で使えることになります。

タイプ(回線)変更を冷静に考える

変更が可能であればさっさとやれば良いのですが、慌てて物事を決めると決めるとろくな事がないので、一旦落ち着いて考えます。

ネガティブなこと

手数料がかかる - eSIM には変更できず物理 SIM にのみ変更可能

一時的ではありますが、切り替えに手数料がかかります。SIM カードの再発行もあるのでこれは仕方がないと考えます。

一時的な手数料は 2,646円

「もしかしたら eSIM ならカード発行手数料かからないんじゃない?」
と思って調べたのですが、IIJmio で音声eSIM を au 回線で出しているのですが、新規 (含む他社からの MNP) でしか扱いはなく、タイプ変更の手続きのパターンには音声eSIM への変更はありませんでした。

タイプ変更 (IIJmio 内部の MNP) では音声eSIM を選択することができない
ということで、やむなく物理 SIM への変更とします。

デュアル SIM による ドコモ/au回線バックアップが ...

今までの iPhone の回線構成を「ドコモ回線 (IIJmio) / au 回線 (Povo)」とした障害対策だったのですが、IIJmio をタイプ/A に変更すると「au (IIjmio) / au(Povo)」になってしまいます。これでは au 障害の際にバックアップがなくなってしまい、あまり 2 回線構成する意味がなくなってしまいます(IIJ 障害には対応できるけれども...)。
この点はもう少し考えなくてはなりませんが、Povo 自体は使わなければほとんど無料ということと、一刻も早くドコモ回線から脱却したい!という思いが優先で、この点は後回しで考えることにします。

ポジティブなこと

何よりストレスが軽減 - ゼロではないけれど

これは実際に切り替えた後の話ですが、「5G で爆速!」というような体験はないですけれども、遅さを体感することはほとんど無くなった事が一番です! 実際のスピードテストの結果はあとでまとめておきます。

IIJ契約回線のグループを維持 - 追加コストがない(除く一時手数料)

IIJmio のままタイプ変更する(利用回線を変更する)だけなら、切り替えの手数料以外は今までの契約を維持したままなので追加コストは発生しません。私の場合現在、3回線で合計 6GB/月 の契約です。 回線料金だけなら 3回線で「合計 6GB」 税込 2,140円/月でどのデバイスからでも使えるのは財布に優しいです。最近アウトドアに出かけられていないので 6GB でも余っていますが、これを「合計 9GB」にするにしても一番単価の安いデータSIM のプランを 2 → 5GB にしても +160円 (740 → 900) で済みます。

回線料金以外にも、通話定額とかスマート留守電とか SMS 発信などにも料金は発生します。

タイプ変更手続き - 相変わらず分かりにくい会員専用メニューから

さて、たまにはログインしていた IIJmio の会員メニューで手続きを探します。昔からあまり変わり映えのしない会員メニューで色々行き来して探してみるとありました。

「契約内容」 > 「契約プラン」その下の「SIM機能」> 「SIMカード交換・タイプ変更

ここにあった!

確かにありました!変更対象の回線を選んで、変更先のタイプを選ぶだけです。
実際に「SIMカード交換・タイプ変更」に辿り着いてしまえば何も迷うことはないのですが、昔から感覚的にわかりにくいまま改善されない「会員メニュー」の構造は見直してもらいたいです。

交換作業 - SIM カードが届いてから

念の為プロファイルを一度削除してから

手続きを土曜の夜に行い、新しいタイプ/A の SIM カードが配達されたのは水曜日の夕方。夜に開通手続きのフリーダイヤルの窓口に電話したところ 19:00 までの対応だとか... 気を取り直して翌日お昼に開通しました!
作業としては念のために旧カード装着中にプロファイルを削除(設定 → 一般 → VPN...) → PWR off → SIM 交換 → 再起動した上でプロファイルの再導入 (My IIJmio アプリから) 、で一発で接続できました。
基本的には IIJmio のプロファイルにタイプ/D 用と タイプ/A 用があるとは聞いていないので不要だと思われますが、おまじない代わりに。

旧 (タイプ/D) SIM
新 (タイプ/A) SIM

スマート留守電は再設定が必要

通話とデータ通信だけであれば上記作業でおしまいです。通話かけ放題などはそのまま引き継がれるとされています。
しかし、スマート留守電だけは一部再設定が必要です。 blog0.kurikumachan.com これは上記記事でも紹介しましたが、スマート留守電は実はキャリアからソースネクストへの「転送」で動作しているものですから、キャリアが変われば改めて転送設定部分を au に対して行う必要になります。ただし、スマート留守電アプリで「利用開始の設定」を行うだけで ok です。

スピード測定の比較 - こんなに遅いドコモ回線を使っていたのか!!

さて、せっかくキャリアを変えたのですからパフォーマンス測定をしておこう!と考えて自宅で iphone アプリの SpeedChck を用いて新旧の SIM の比較をしてみました。
(測定はとある日の夜にタイプ/D を、翌朝改めてタイプ/D とタイプ/A を測定してみました。)

自宅では通常 wifi 利用なので、携帯回線の遅さを機にすることはありませんでしたが、こうしてみるとドコモ回線の遅さが一目瞭然でした。「一桁 Mbps」を連発!アップロードは 1Mbps を下回ることも多いという悲惨な状況で "0.00 Mbps !"まで記録。あまりの遅さに何回も再測定してしまいました。どうやらドコモは 4G でつながる時と 5G でつながる時があって、5G の方が一層遅いことがわかりました。

一方の au 回線ではドコモよりはマシと言えどもやはりアップロードが遅い感じです。

回線 測定時刻 ping ダウンロード アップロード
wifi 9:20 12
209.24
202.17
docomo 4G 20:00 36 ms 9.95 Mbps 1.61 Mbps
docomo 4G 20:02 17 ms 16.35 Mbps 2.66 Mbps
docomo 5G 20:07 278 ms 1.89 Mbps 0.46 Mbps
docomo 4G 9:22 72 ms 4.15 Mbps 0.97 Mbps
docomo 5G 9:23 43 ms 0.35 Mbps 0.00 Mbps
docomo 5G 9:24 19 ms 14.63 Mbps 0.42 Mbps
au 4G 9:53 35 ms 59.3 Mbps 6.5 Mbps
au 4G 13:10 40 ms 44.37 Mbps 3.48 Mbps
au 4G 13:11 33 ms 59.15 Mbps 3.29 Mbps

ドコモ 5G
ドコモ 4G
au 4G

おそらく私の家の携帯電波環境が悪いのだとは思いますが、ドコモにしても au にしても、"5G" を華やかに宣伝していたような状況よりは 3G 時代に近いパフォーマンスですが、私の場合携帯回線で動画を見ることなどは無いため、とりあえずは au 環境で満足することにします。

課題 - デュアル SIM のバックアップ回線も au (povo) だと意味は無いかも

とりあえずは繁華街などでも少し使ってみた限りでは、特に「詰まっている!」と思うようなことはなくなりました。ま、考えてみると、今まで iPhone ではドコモ回線でポケモン GO すらまともに操作できなくなることがあっても、Pixel の au 回線では何事もなく使えていたのですから当然と言えば当然です。

しかし、そうであっても「au の電波が弱い」ところはあります。そんなところでは当然ですが「タイプ/A も povo も繋がりにくい」という状況に陥ってしまいます。
IIJ 障害以外には役に立たないデュアル SIM 構成になってしまいましたが、当面は普段の利用のストレスが減った、という最大の目標達成をよしとして、dual SIM の回線構成に関してはゆっくり考えていこうと思います。